昨年の9月から12月の4か月間、週休3日の働き方を試していました。
今日はその振り返りについて書きたいと思います。
今までベンチャー企業勤務と起業という働き方がメインで「適正な労働環境」とは無縁で育ってきた人間が、ワークライフバランスを受け入れられるのか、また今後の働き方にどのような影響を与えるのかを実験してみました。
ベンチャー企業経営という職種の為、参考にできる部分が少なかったらすみません。
ただ、私と同じ30代後半から40代前半のアラフォー世代には何かしらの参考になればと思っておりますので、今後週休3日を検討している方の参考になればと思います。
週休3日の設定日ですが、毎週金、土、日の3日間です。
言わば、「毎週が3連休」という状態。これはテンションあがりますね。
金曜は社内チャット、メールも見ないようにしていましたし、スタッフにも緊急時は携帯に連絡してもらうようにアナウンスをしていましたので、ほとんど連絡がこない状態は作れました。
その影響からか今でも金曜はチャットが若干静かなのと、スケジュールに余裕があります。
週休3日に取り組んだきっかけは、以下の3点です。
- 1.自分の成長機会を見つめ直す
- 2.週休3日のロールモデルを作る
- 3.フルリモートからくる疲れの軽減
少し長くなるので、はじめに結論を言います。
タイトルに書いた通り、「週休3日の働き方は失敗、今の自分には合わなかった」です。
現在では週休2日に戻しています。(反動もありたまに週休1日)
時間ができたので新しい挑戦も始めましたが、私の場合、本業が疎かになるなと感じました。
あと意外に時間を持て余し、うまく活用しきれずに逆に疲れも出るようになりました。
世の中的には、パラレルワーク(複業)の働き方も普通になってきていますが、私の場合は成長過程にあるベンチャー企業の経営という仕事です。
分かりきったことではありましたが、「自分の事業にコミットすることこそ重要である」と再認識ができました。
取り組んだ目的と結果をざっくりと振り返ってみたいと思います。
1.自分の成長機会を見つめ直す
起業してから7年ほどは自社の経営のみをしており、現在の生活基盤もフルリモートと、オンライン上で人間関係も完結するため、意識しない限り新しい情報に触れる機会がありません。
情報が入ってこなければ当然アウトプットもできず、「自身の成長が止まるのではないか」という漠然とした不安がありました。
私の年齢は42歳、人生の折り返し地点であることもあり、「自分はこのままでいいのか」というある意味立ち止まって考える機会が必要だったかもしれません。
週休3日にすることで「何か変わるかもしれない」という漠然とした期待感がありました。
自分はこのままでいいのか的な漠然とした危機感は「ミッドライフ・クライシス」という中年期の約80%が陥るといわれている心理的な状態のようです。
大人の思春期のようなものかもしれません。
この期間に新しい2つのことを同時で始めました。
取り組んだことはまたどこかでお話できればと思います。(長くなるので今回は割愛)
私は新しいことを始める際、なぜか2つ同時に始める習性があります笑。
結果的には両方とも途中で中断。どうやら撤退の判断だけは早いようです。
新しく取り組んだことの共通点は以下の通りです。
- ・好きというより興味のあること
- ・ほぼ独学的なインプット
- ・事業との関連性が少ない
「新しいことをしなければいけない」「個として可能性の追求」がテーマだったので、ある意味事業と関連性がないのもしょうがないのかなと思いますが、地に足のついていない取り組みだったように思います。
継続よりも始めることが目的になった典型です。
どうしてもビジネスを20年やってきたので、それ以外のことに使う脳みそができていないのでしょう。定年後にやることがなくなる人の気持ちが少しわかったような気がします。
ということでインプット活動は失敗に終わります。この時点で週休3日の意義は消滅しました。
2.週休3日のロールモデルを作る
「働き方をアップデートする」というミッションで会社を経営していますので、常日頃から新しい働き方の導入には積極的ではあり、まずは取り入れようとします。
特に当社は様々な環境下で働くスタッフもいて、今後さらに多様な働き方も加速していくでしょうから、その準備段階として取り組みました。
私自身が体験することで社内で語れることもありますからね。
- ・週休3日の社員制度を作る(働きやすさ)
- ・計画的な有給取得で生産的な仕事をしてもらう(働きがい)
こんな状態を作れれば、スタッフ目線でも理想なのかなとも思っていました。
代表の私が実践していることにも意義がありますしね。
ただ、やってみて思ったのは、このロールモデルって一体誰にとってのものか?
ということを考えるようになりました。
働く環境や目的によって取捨選択できればいいのであって、週休3日がすべて解決するわけではないなと。
いつの間にか手段(週休3日)と目的(成長やインプット)が逆になっていたわけです。
ということで、お察しの通り、ロールモデルの構築も宙に浮きます。
この時点で私の週休3日を撤回しようかなと頭によぎります。
3.フルリモートからくる疲れの軽減
ここまで聞くと、何もメリットないように思うかもしれませんが、週休3日で得たこともあります。それは、体は確実に休まるということです。
リモートワークの方はお分かりだと思いますが、出社や移動はなくなりましたが、その分確業務の稼働時間は実は増えており、それ相応の休息方法も必要かなと感じています。
このテーマはまたどこかで、私や社内の取り組みについても書いていけたらと思います。
当然ながら休みが多くなるので自由に使える時間が増えます。
時間が余ることで今まで時間に追われていた生活とは気持ちの面でも一変しました。
比較的メンタルにも良い影響があったのではないかと思います。
3連休にフルで予定を埋めるということは案外至難の業で、3日も休日があると、たいていは何をしていたか不明な1日が生まれます。
そこで、「この1日でビジネスをどれだけ進められたか」という妙な罪悪感を感じるようになります。
因みに、このブログをはじめたのが、週休3日開始1か月後の2021年の10月です。
振り返ると、一人でブログを書き始めたのはこの罪悪感からかもしれません笑。
また、趣味という趣味が全くなかったので、テレワークで行動範囲も少なくなったことから、バイクを購入しました。
(20代の頃に中型免許を取っていて乗らなかったのでこのタイミングに)
お陰でストレスだった移動が趣味となり、この点は非常に良かったかなと思います。
ということで、疲れの軽減、リフレッシュという部分ではメリットはあったのかなと思います。
ただ私の場合、月に1度で十分かなと思います。毎週3連休は罪悪感しか感じられません笑。
ただ、これは人によるので、必ずしも私の場合はそうであっただけで、それぞれの環境によって感じ方は変わってくると思います。あくまで個人的な感想です。
終わりに
経営という仕事の特性上、仕事とプライベートの境目がほとんどありません。
なので、休日を増やしたからと言って解消されるものでもないし、ワークライフバランスの適用外になるということが身をもって体験できました。
働き方は自分自身で決めるものであり、時間は生み出すものなのかなと。
何より、仕事の価値観も大きく変化しました。
「自分の事業にコミットすることこそ重要である」
今のところ私の中でこれに勝る働き方はありません。
働き方をアップデートするというテーマで、いろいろと取り組んでいますので、失敗談も含めてまたシェアしていけたらと思っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう。
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新井 学@BizLinks|ほぼフルリモート経営
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